この事故は、天橋立を股の間から逆さに見る「股のぞき」をしていた観光客の男性が、同僚に押されて展望台から転落したというものです。 この事故の瞬間を捉えた映像が、ネット上で話題になっています。
この映像を見た人たちからは、「信じられない」「同僚とは何だったのか」「悪ふざけが過ぎた」といった声が上がっています。
「股のぞき」とは?
天橋立を訪れた観光客の多くが楽しむのが、「股のぞき」と呼ばれる行為です。 「股のぞき」とは、天橋立を股の間から逆さに見ると、天橋立が右肩上がりに天へと昇る「龍」の姿のように見えるというものです。
「股のぞき」は、明治時代から行われており、昭和初期に撮られた写真にも、女性が「股のぞき」をする姿が残っています。 「股のぞき」をすると、天橋立の美しさがより一層際立ち、また縁起が良いとも言われています。 天橋立を望む展望台には、「股のぞき」をするための台が設置されており、手すりを持って行うように注意書きがされています。
事故の瞬間
ところが、そんな天橋立で、驚くべき事故が起きました。 事故が起きたのは、2月15日の午後2時すぎです。天橋立を望む展望台で、「股のぞき」をしていた観光客の男性が、同僚から押されて崖から転落したのです。この事故の瞬間を捉えた映像が、ネット上に公開されています。
映像には、台の上に乗って「股のぞき」をしている50代の男性の姿が映っています。 しかし、この男性は、天橋立が見える方向とは反対向きにのぞこうとしているように見えます。 すると、次の瞬間、後ろから来た別の男性に押され、バランスを崩し転げ落ちてしまいます。 周囲にいた人たちは、慌てて崖下をのぞき込むなど、現場は騒然となりました。
転落した男性は、およそ15メートル下の斜面に転がり落ちました。 男性は病院へ搬送されましたが、胸や顔を打ち、現在入院しています。 男性は会社の同僚数人と旅行中で、同僚に押されて転落したということです。
運営会社の対応
この事故について、運営している丹後海陸交通の成相営業所は、以下のようにコメントしています。 「これほどの転落事故が起きたのは、初めてのことです。押されて勢いがついた状態で落ちてしまった。悪ふざけが過ぎたんじゃないかと思います。股のぞきを楽しく行っていただくためには、手すりをしっかり持って、景色を楽しんでいただきたいと思っています」 運営会社は、台の下に落下防止用の柵を設置していましたが、男性はその柵を越えて落下したとみられています。
また、運営会社は、ここ何十年転落事故は起こっていないといいます。 今回の件を受け、運営会社は注意書きを大きくしました。 展望台は今後も通常通りに営業する予定です。
警察の捜査
一方、警察は傷害の疑いもあるとみて、同僚らから事情を聴いています。 同僚らは、友人とふざけ合って体を押したと話しているということですが、真意は不明です。
警察は、映像や目撃証言などをもとに、詳しい経緯を調べています。
ネットの反応
この事故の映像がネット上に公開されると、多くの人たちがコメントを寄せました。 コメントには、以下のようなものがありました。
- 「これはひどい。同僚とは言え、人の命を危険にさらすようなことをするなんて、許せない」
- 「股のぞきは楽しいけど、やりすぎは禁物だね。手すりをしっかり持って、安全に楽しもう」
- 「天橋立は素晴らしい景色だけど、こんな事故が起きると、観光客が減ってしまうのではないかと心配だ」
- 「同僚が悪気なくやったとしても、軽率すぎる。被害者の男性には、早く回復してほしい」
まとめ
- 天橋立で「股のぞき」をしていた観光客の男性が、同僚に押されて展望台から転落した
- 男性は15メートル下の斜面に落ち、胸や顔を打って入院中
- 同僚は友人とふざけ合って体を押したと話しているが、警察は傷害の疑いもあるとみて捜査中
- 運営会社は、これほどの転落事故は初めてで、注意書きを大きくした
- ネット上では、同僚の行為に怒りや非難の声が多数寄せられた