給食のウズラの卵で小学生が窒息死「そのうち食べられるものが…」との声も

事故

事故の概要

事故が起きたのは、2月26日の午後0時半ごろ、福岡県みやま市にある小学校の給食の時間でした。

給食を食べ始めた1年生の男子児童が、突然立ち上がって吐きそうな素振りを見せました。担任が背中をさすったり叩いたりしましたが、口からは何も出ず、男子児童は力が抜けて自力で立てない状態になりました。男子児童はドクターヘリで病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。

事故の原因とみられているのが、給食に入っていた「ウズラの卵」です。みやま市教育委員会によると、ウズラの卵は栄養価が高く、給食に使用していたということです。

誤嚥事故の実態と予防策

この事故は、食べ物を誤って気管に入れてしまう「誤嚥(ごえん)」によるものです。誤嚥は、食べ物だけでなく、唾液や飲み物なども原因になります。誤嚥すると、気管支や肺に異物が入り込み、感染症や窒息などの重大な合併症を引き起こす可能性があります。

消費者庁によると、2019年までの6年間で、誤嚥で死亡した14歳以下の子供は80人にのぼります。約9割が5歳以下ですが、6歳以上も7人亡くなっています。80人のうち原因が明らかになっている51人の内訳をみると、「母乳」が最も多く、次いでゼリーやドーナツあめなどの「菓子」、「肉・魚」となっています。

国のガイドラインでは、ウズラの卵は、「園児などを対象に給食での使用を避ける食材」とされています。しかし、専門家は年齢で判断するべきではないと指摘しています。大阪大学大学院人間科学研究科の岡真裕美特任研究員は、「6歳まではNG食材であって、例えば7歳と1日、2日になったから絶対食べても大丈夫というわけではありません。担任の先生や補助でついている先生が『これは危険な食べ物である』と認識してから、例えば『よく噛んで食べるように』とか、『食べることに集中しなさい』と指示を与えることが大事だと思います」と話しています。

誤嚥事故を防ぐためには、以下のような対策が有効です。

  • 食べ物の大きさや硬さを調整する。ウズラの卵のような丸いものは、半分に切ったりつぶしたりする。
  • 食べ物の種類や量を適切に選ぶ。ゼリーやドーナツあめなどのぬるっとしたものや、乾燥したものは避ける。一度に口に入れる量は少なくする。
  • 食べる姿勢や環境を整える。背筋を伸ばして正しい姿勢で食べる。食べながら話したり笑ったりしない。周りが騒がしくないようにする。
  • 食べるスピードや咀嚼(そしゃく)回数を注意する。早食いや一気飲みをしない。よく噛んで食べる。咀嚼回数は食べ物の種類によって異なりますが、一般的には20回以上が目安です。
  • 食べる前や食べる途中に水分をとる。口の中やのどが乾燥していると、食べ物が詰まりやすくなります。食べる前や食べる途中に水やお茶などを飲むと、食べ物が滑りやすくなります。
  • 食べる時には周りの人に注意してもらう。特に子供や高齢者は、食べる時には周りの人に見守ってもらうことが大切です。もしもの時には、すぐに救急車を呼んだり、背中を叩いたり、ハイムリック法を行ったりすることができます。

まとめ

今回は、給食のウズラの卵で小学生が窒息死した事故について、誤嚥事故の実態と予防策をお伝えしました。誤嚥事故は、誰にでも起こりうるものです。食べる時には、食べ物の大きさや硬さ、食べる姿勢や環境、食べるスピードや咀嚼回数などに注意しましょう。また、子供や高齢者は、周りの人に見守ってもらうことも重要です。食べることは、生きることの基本です。食べることを楽しみながら、安全に食べることを心がけましょう。